親子を引き離さないでくれという激しい争い

 つい今しがた,裁判所から面会交流審判前の保全の抗告の棄却の決定書が届いた。

マイナーな手続きだと思うけれど,実は一番思い入れの強い手続きだ。

連れ去りがあったとしても,すぐに面会交流が認められれば,争いが激化せず,子どもが泥沼の係争の巻き添えにされずに済むからだ。


 正当な離婚事由が無いからこそ,破綻主義での離婚成立を狙い,実子誘拐して親子生き別れにさせ,泥沼の係争を仕掛けてくるのだろうけれど,手続きがあるのに,有形力を用いて従前の生活に連れ戻せば,親権者でありながら,未成年者略取誘拐犯として拘留されることは,つい先週,八女警察署が立証してくれた。

 激しい争いとは有形力を用いた子の奪い合いであり,有形力で奪われた子どもを法的手続きで何とか元に戻そうとすることは争いでは無く,冷静で毅然とした対応であろう。

 子を連れ去られれば成す術無く,実効支配親の主張がまかり通る係争の様態は,爆撃機の攻撃にさらされながら,「死にたくない!生きたい!」と叫んでいるか,届かない石ころ投げて抵抗しているだけぐらいの力の差がある。

 しかし,何もかも捧げて,逃げなければ,仲裁機関である筈の裁判所は,爆撃をしている者では無く「爆撃を止めろ。俺は生きたいんだ。」と叫んでいる者に,係争を荒立てている責任を負わせる。

今回受け取った決定書は,そのような内容に感じた。人道に反する決定書だ。

(下線の部分を「司法判断を誹謗中傷している証左」として拐取金銭搾取弁護士らが本記事をいつものように後日,書証提出してくることだろう。)


 国会では,今まで何人もの議員が「連れ去り得」を問題視し質問しても「継続性の原則は無く,連れ去り実効支配が監護権獲得の有効な手段になっていない」と実際の実務の運用とは異なる答弁がなされてきた。

しかし,それらは虚偽答弁であり,本事件のように,調停期間中に主たる監護者から偽計を用いて子が連れ去られ,即日,親が警察や児童相談所に相談しても成す術無く,親子は断絶され続け,奪い合いどころか会うことも声を聞くことも叶わないのが現実だ。

下記に問題点を纏める。


【事件の概要】

・平成29年6月30日現在,実子誘拐から515日,最後に親子が会った裁判所内での父子交流調査から269日が経ち,声も聞かせぬ完全断絶が強要され続けている事件である。

・父子交流調査では,父子関係に問題無く,子は父に会いたがっていると報告された。

・一審は急迫な子の危険が無いとし,面会交流保全を却下した。

・本案一審は,月2回1回あたり6時間の面会交流を定めた。

・実子誘拐被害親は,本案に5:5の共同養育を求め,保全に月2回1回あたり6時間を求め,即時抗告した。

引き離し側弁護士らは,面会交流は不要とし,仮に実行する場合,FPICで監視付き月1回1時間を,会いたがる親が全額費用負担することを求め本案を即時抗告した。


【決定内容】(リンク先ファイル:「泣き寝入りしないと会えない決定書」参照)

・急迫な子の危険が無いだろうから急いで会わせる必要無として棄却した。


【決定書から読み取れる問題点】

・急迫な子の危険の有無のみで面会交流保全の判断をしていること。子を奪われ居所秘匿をされれば急迫な子の危険は立証不可能になっていること。

・実子誘拐やその後の完全断絶による子の精神的被害を認めないこと。

・誘拐され完全断絶されても再会を急ぐ手続きは無く,「断絶性の原則の時間稼ぎ」をされてしまうこと。

・「激しく争っている」というレッテルを貼られ完全断絶の理由にされることから,親権者であっても共同養育の継続を主張する手続きの利用をすることを躊躇わせる「親権濫用への泣き寝入り」が促されていること。

・激しく争っているから「面会交流は子の福祉を損なう」としていることから,「激しく争っている実効支配親の独占監護は子の福祉に適う」とする判断であり,実子誘拐被害親を一方的に差別する決定となっていること。

・実子誘拐と完全な親子断絶を容認していることが,激しい争いに発展させているという自覚が無いこと。


【参考資料】(リンク先ファイル:「泣き寝入りしたって会えない陳述書」参照)

泣き寝入りして会えなければ本人責任となってしまうことから,泣き寝入りしないから会えないという司法判断は責任放棄である。

そのような無責任な決定書が出されている相場から,泣き寝入りを選択し,それにより,会えなくなってしまった被害親子も発生している。


【補足】

本事件においては,引き離し弁護士らが,伊丹の事件を面会交流殺人事件として書証提出し断絶の正当性を主張している。

差別報道によって引き裂かれる親子の実害が発生した事件である。

(KネットHP:【警報】別居親は死ねキャンペーン展開中 記事内リンク「親子断絶言い掛かり(1)」参照)


親子断絶させ高葛藤にする手法が悲劇を呼んでいることを知りながら,親子断絶を楽しみ悪用する反社会的弁護士らの被害をこれ以上増やさない為にも,司法の運用実務の直近の現実を公開した次第である。
子どもを犠牲にする「激しい争い」がどうか無くなります様に。

過去を取り戻す未来を創る

愛する息子と暮らしていた日常を取り戻したい一人の父親として 配偶者による子の連れ去り問題を解決したい一市民として

2コメント

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  • 連れ去りや引き離しを教唆したりそれを認めたりする弁護士や裁判所は、社会正義を知らないばかりではなく、子どもの福祉や人権意識が薄いと言わざるを得ません。子が一方の親から引き離されていても連れ去った親と一緒であれば急迫の危険がないというのは、引き離された親との愛着形成は後ほど挽回できる、親子の絆は回復しうる、子どもは親と愛着形成の時期に一緒に居なくても危険はないとの科学的・心理学的証拠をもって主張すべきであり、それをしないのは裁判所が自分の怠慢を認めたくないからに他なりません。連れ去り教唆弁護士や怠慢裁判官がいかに自分の子どもを愛していないか、あるいは子どもの養育に関与していないかが想像できます。お子さんが将来的に被る様々な不利益に対して、相手方弁護士や裁判所は連帯して責任を負うべきです。
  • not.enough

    2017.07.01 04:12

    なんか、壮絶ですね。こんなことが日本で横行してるなんて。 某国による拉致や、集団で結婚式あげたり、財産献上して修行したりする団体のこと、連想してしまいました。 救い出すのが早いほど、少ない被害で済んでただろうってことは、誰でもわかりそうなものです。 そうしないのは何でなんでしょうか。利権?圧力?他人事?保身?妥協? 親として、屈服できない気持ち、よくわかります。